第1編 この法律全体で言えること
第一編 総則
第2章 人について
第二章 人

第1編 第3章 法律で人と同じように扱われる団体
第1編 第1章 この法律を通して言えること
第1節 権利について
第一節 権利能力
- 第3条
- 人は生まれた時から、法律上の権利が認められます。
- 2
- 外国の人も日本に来たら、法律や条例で禁止されていないことについては、日本人と同じように法律上の権利が認められます。
原文
3
第2節 自分の意思を自覚してるか
第二節 意思能力
- 第3条の2
- 取引や約束事をしている当人が自分の意思を自覚できていなかったら、その取引や約束事は無効になります。
原文
4
第3節 “取引や約束事ができる人”かどうか
第三節 行為能力
大人
- 第4条
- 18歳になったら成人です。
“大人”あるいは“成人”のことを《成年》といい、“子供”のことを《未成年》といいます。
原文
5
未成年が契約しても
- 第5条重要
-
一人前ではない《未成年》が人と取引をしたり約束事をするには、“保護者”からお墨付きをもらわなければなりません。
とは言っても、人から物やお小遣いをいただいたり、何か面倒なことはしなくて済むようなことまでは、お墨付きをもらう必要はありません。 - 2重要
- お墨付きがもらえなかったら、その取引や約束事は取り消して“無かったこと”にできます。
- 3
-
そうは言っても、“保護者”が使い道を決めたお金はその使い道通りなら未成年でも自分の判断で使うことが許されます。
使い道を決めずに「自由に使っていい」といって渡したお小遣いについても、未成年が自分の判断で使うことが許されます。
未成年の親や親代わりのことを“保護者”といいますが、民法では《法定代理人》といいます。《法定代理人》には“保護者”の他に“面倒を見てあげる人”=《成年後見人》があります。
原文
6
未成年との商売は認められるのか
- 第6条
- 《未成年》でも「ちゃんと商売をしている人だ」と法律的に認められたら、大人同士の商売として成立します。
- 2
- 商売をしてみて、「やっぱり《未成年》だから商売は無理だな…」となった場合、保護者が商売をやめさせたり、取引の途中でもストップをかけることができます。
ちゃんとした商売として認められるには商法 第5条(未成年者登記) で。
保護者のことについてくわしくは第4編 親族で。
原文
7
面倒をみてあげなさい、と家庭裁判所にジャッジされたら
- 第7条
-
聞いたり、話したり、考えたり、覚えたりする能力に障害があって人とコミュニケーションをとれない人に対して、次のような人からお願いを受けた家庭裁判所は“後々まで面倒を見てあげなければいけない人”とジャッジすることができます。
次のような人とは、
- ご本人
- ご本人の結婚相手
- いとこ程度までの血縁のつながりのある親戚
- “子供”の面倒を見てあげなければいけない人《未成年後見人》
- 《未成年後見人》に対してチェックをする人《未成年後見監督人》
- 《保佐人(あとで詳しく)》
- 《保佐監督人》
- 《補助人(あとで詳しく)》
- 《補助監督人》
- 検事さん《検察官》
原文
8
大人でも法的な面倒を見てあげなければいけない人
- 第8条
- 家庭裁判所から「この人は大人でも法的な面倒をみてあげなさい」とジャッジを受けると《成年被後見人》と認められ、その人には《成年後見人》が付いてあげることになります。
原文
9
人と取引や約束事をすると
- 第9条重要
-
“面倒をみてあげなければいけない人”が人と取引や約束事をすると、後からでもその取引や約束事は取り消して“無かったこと”にできます。
とはいえ毎日のお買物程度のことであれば、取り消しはできません。
原文
10
もう面倒をみる必要はない、とジャッジされると
- 第10条
-
面倒を見なければいけない原因となる障害が治った時には、家庭裁判所により晴れてそのジャッジは取り消され、“面倒をみてもらう必要”もなくなります。
この時には次のような人が家庭裁判所にジャッジ取り消しのお願いをする必要があります。- ご本人
- ご本人の結婚相手
- いとこ程度までの血縁のつながりのある親戚
- “面倒をみてあげる人”《成年/未成年後見人》
- “面倒をみてあげる人をチェックする人”《成年/未成年後見監督人》
- 検事さん《検察官》
原文
11
念押ししてあげなさい、と家庭裁判所にジャッジされたら
- 第11条
-
聞いたり、話したり、考えたり、覚えたりする能力が大きく欠けている人に対して、次の人から請求を受けると、家庭裁判所的に“念押しが必要な人”と判断されることがあります。
- ご本人
- ご本人の結婚相手
- いとこ程度までの血縁のつながりのある親戚
- 面倒を見てあげなければいけない人《後見人》
- 《後見人》に対してチェックをする人《後見監督人》
- 《補助人(あとで詳しく)》
- 《補助監督人》
- 検事さん《検察官》
原文
12
見守りが必要な人
- 第12条
- 家庭裁判所的に「見守る必要がある人」だと判断をされると、《被保佐人》と認められ、その人には《保佐人》”のサポートを受けられることになります。
原文
13
念押しする人のOKがいる取引や約束事
- 第13条
-
次に書いてあるようなことを“念押しが必要な人”がする時には、“念押しする人”に念押しのOKをもらわないといけません。
もちろん第9条にも書いてあるように毎日のお買物程度のことであれば、わざわざ念押しのOKをもらう必要はありません。 - 一
- 利息がつく預金を下ろしたり配当がもらえる証券を売ったり、そのお金を何かに使ってしまうこと
- 二
- 借金をしたり、他人の借金や約束事の保証人になること
- 三
- 不動産や大切な財産を売ったり買ったり譲り渡すこと
- 四
- 裁判所に訴えを起こすこと
- 五
- 人に物をあげること、人と人の争い事に首を突っ込んだり仲直りさせること
- 六
- 遺産相続を受け取るか受け取らないか、その遺産の分前をどうするか、決めること
- 七
- 人から物をもらうのを断ること、遺言書に書かれた分前をもらわないこと、何かもらう代わりに何かしなければいけない時にそれを受け入れること、何かしないといけない条件付きの遺言の分前をもらうこと
- 八
- 家を新築したり、建てなおしたり、建て増ししたり、大掛かりな修理ををすること
- 九
- 第602条で決められた期間をこえる長期契約で土地や家を貸したり借りたりすること
- 十
- 未成年者や成年後見人、被保佐人や被補助人のために、法定代理人になってここまでの各号で制限されていることを行うこと
- 2
- 上に書いてあること以外でも、“念押しが必要”と裁判所にお願いのできる立場の人や“念押しが必要な人”・“念押ししてあげる人をチェックする人”などがジャッジのお願いをすれば、“念押ししてあげる人”からOKをもらわないといけなくするようにできます。(毎日のお買い物程度のことはOKを必要とはしません)
- 3
- 損をする心配もないのに“念押しする人”がOKをくれない場合は、ご本人から家庭裁判所にお願いをすれば、家庭裁判所がOKを出してあげられます。
- 4
- “念押しする人”からも家庭裁判所からもOKがでない場合には、その取引や契約事は取り消して、“無かったこと”にできます。
原文
14
もう念押しは必要ない、とジャッジされると
- 第14条
-
「もう念押しは必要ない」といわれるまでに聞いたり、話したり、考えたり、覚えたりする能力が回復した時には、家庭裁判所によって晴れてそのジャッジは取り消され、念押ししてもらう必要もなくなります。
この時には次のような人が家庭裁判所にジャッジ取り消しのお願いをする必要があります。
取り消しのお願いをすることができるのは
- ご本人
- ご本人の結婚相手
- いとこ程度までの血縁のつながりのある親戚
- “子供の面倒をみてあげる人”《未成年後見人》
- 未成年後見人をチェックする人《未成年後見監督人》
- “手助けをしてあげる人”《保佐人》
- 保佐人をチェックする人《保佐監督人》
- 検事さん《検察官》
- 2
-
上記の人からお願いがあれば、家庭裁判所は第13条で決めた念押ししてOKをもらわないといけないことも取り消すことができます。
取り消す時は全部まとめてでもいいし、決めたことの一部だけでもかまいません。
原文
15
見守ってあげなさい、と家庭裁判所にジャッジされたら
- 第15条
-
聞いたり、話したり、考えたり、覚えたりする能力が多少欠けている人に対して、次のような人からお願いを受けた家庭裁判所は“見守ってあげなければいけない人”とジャッジしてあげることができます。
次のような人とは、
- ご本人
- ご本人の結婚相手
- いとこ程度までの血縁のつながりのある親戚
- 面倒を見てあげなければいけない人《後見人》
- 《後見人》に対してチェックをする人《後見監督人》
- 手助けをしてあげなければいけない人《保佐人》
- 《保佐人》に対してチェックをする人《保佐監督人》
- 検事さん《検察官》
ただしすでに第7条か、第11条に該当している人は除かれます。 - 2
- ご本人以外の人から家庭裁判所へのジャッジのお願いがあった場合には、本人にも見守ってもらいたいかどうか確かめる必要があります。
- 3
- 見守ってあげる必要があるかどうかのジャッジをする場合には、具体的にどんなことについて見守るべきか(第17条第一項)または見守ってあげる人の代わりにどんな契約事をしてあげるべきか(第876条の9第一項)のジャッジとともに行う必要があります。
原文
16
見守ってあげなければいけない人
- 第16条
- 家庭裁判所から「この人を見守ってあげなさい」とジャッジを受けると“見守ってあげなければいけない人”と認められ、その人には“見守ってあげる人”が付いてあげることになります。
“見守ってあげなければいけない人”を《被補助人》、“見守ってあげる人”を《補助人》と呼びます。
おさらい
《成年被後見人》を“面倒を見てあげなければいけない人”
《被保佐人》を“念押しが必要な人”
《被補助人》“を見守ってあげなければいけない人”
おさらい
《成年被後見人》を“面倒を見てあげなければいけない人”
《被保佐人》を“念押しが必要な人”
《被補助人》“を見守ってあげなければいけない人”
原文
17
見守ってあげなければいけない人のOKが必要なこととは
- 第17条
-
家庭裁判所は、どんなことを見守ってあげるかを決めるジャッジをすることができます。
具体的にどんなことかは第13条第一項に書いてあることの中から選ばなければいけません。
なお、これを決める時は、第15条であげた人や、“見守ってあげる人をチェックする人”からのお願いがあってからジャッジに入ります。 - 2
- これを決める時も、本人からの依頼でなければ、本人のどんなことを選んで欲しいか確かめる必要があります。
- 3
- 損をする心配もないのに“見守ってあげる人”が”がOKをくれない場合は、ご本人から家庭裁判所にお願いをすれば、家庭裁判所がOKを出してあげられます。
- 4
- “見守ってあげる人”からも家庭裁判所からもOKがでない場合には、その取引や契約事は取り消して、“無かったこと”にできます。
原文
18
もう見守ってあげることは必要ない、とジャッジされると
- 第18条
-
「もう見守ってあげることは必要ない」といわれるまでに聞いたり、話したり、考えたり、覚えたりする能力が回復した時には、家庭裁判所によって晴れてそのジャッジは取り消され、見守ってもらう必要もなくなります。
この時には次のような人が家庭裁判所にジャッジ取り消しのお願いをする必要があります。
取り消しのお願いをすることができるのは
- ご本人
- ご本人の結婚相手
- いとこ程度までの血縁のつながりのある親戚
- “子供の面倒をみてあげる人”《未成年後見人》
- 未成年後見人をチェックする人《未成年後見監督人》
- “見守ってあげる人”《補助人》
- 見守ってあげる人をチェックする人《補助監督人》
- 検事さん《検察官》
- 2
-
上記の人からお願いがあれば、家庭裁判所は第17条で定めた「見守ってOKをもらわないといけないこと」も取り消すことができます。
取り消す時は全部まとめてでもいいし、決めたことの一部だけでもかまいません。 - 3
- 「OKが必要なこと」「代わりに契約事をしてあげること」その全てをが取り消す場合は、家庭裁判所に「もう見守ってあげることは必要ない」とジャッジしてもらわなければなりません。
原文
19
別のジャッジに切り替える方法
- 第19条
- “手助けをしてあげなければいけない人”や“見守ってあげなければいけない人”が、“面倒をみてあげなければいけない人”にジャッジを切り替える場合、家庭裁判所はもとのジャッジは取り消しにしなければいけません。
- 2
- “手助けをしてあげなければいけない人”や“見守ってあげなければいけない人”にジャッジを切り替える場合も同様にもとのジャッジは取り消しにしなければいけません。
原文
20
本当にOK?と確認できます
- 第20条
-
“普通に取引や約束事のできない人”が晴れて自由に取引したり、約束事を交わしたりできるようになったにもかかわらず、いつまたっても本気かどうかわからない状況が続くと、契約した相手にとってはスッキリしない状況が続いてしまいます。
そこで、契約した相手には「この契約は本気ですね?取り消ししませんね?回答の期限日までに答えてください!」と、念押しすることができます。
もしその期限日までに「取り消します!」という回答をもらうことがなかったら、その契約が取り消されることはなくなり、正式に契約が成立したことになります。
なお解答の期限には少なくとも一ヶ月以上の期間が必要です。 - 2
-
“普通に取引や約束事ができない人”と取引や約束事をした相手の人は、彼らのサポートをしている人に対して「あなたがサポートをしている人とこんな契約をしましたが、問題無いですね、取り消したりしないですね?解答の期限日までに答えてください!」と念押しすることができます。
もしその期限日までに「問題ありません」という解答がもらえなかったら、その契約は取り消されて、無かったことになったということになります。 - 3難文
-
本人と、サポートの人との利害関係に“やっかいな事情”がある場合には、サポートの人とは別に“本人の立場でチェックをしてあげる人”をつけることが別の民法の条文などで決められていることがあります。
そういう事情がある場合に、「ちゃんとチェックしてあげる人がついている」ことが取引や約束事をした相手に伝えられていない時は、その契約は取り消されて、無かったことになったということになります。 - 4
-
“手伝ってあげなければいけない人”や“見守ってあげなければいけない人”と取引や約束事をした相手は、彼らに対して「あなたのサポートをしてくれる人から解答の期限日までに問題ないかOKをもらってきてください」と、お墨付きをもらってくるように要求することができます。
もしその期限日までにお墨付きをもらえなかったら、その契約は取り消されて、無かったことになります。 - 継母VS継母が保護者になっている未成年の前妻の子(肉親の場合も同様です)
- 障害があって被保佐人の立場の兄と、その保佐人になっている弟
“普通に取引や約束事のできない人”のことは《制限行為能力者》といいます。
“やっかいな事情(特別の方式を要する行為)”というのは、例えば次のような遺産をめぐる泥沼の争いの場合、OKを出す立場の人と守られる立場の人との思惑が違うことが心配されるような場合のことです。
別の条文というのは第八百四十六条などのこととされているようです。
原文
21
取り消しはない、と嘘をついたら
- 第21条重要
- もし「自分はちゃんと取引や約束事ができるから、後から取り消しの心配はいりませんよ!」などと嘘をついてだましたら、その取引や約束事はもう取り消して、無かったことにはできません。
原文
22
第4節 住所について
第四節 住所
住所の取り決め
- 第22条
- 生活の中心として暮らす場所をその人の住所とします。
原文
23
居所とは
- 第23条
- 住所不明の場合には、その人がよく居る場所を住所ということにします。
- 2
-
日本国内に住所が無い人は、日本でよく居る場所を住所ということにします。これは日本人でも外国人でも同様です。
ただし外国の法律をに従い、この法律とは別の方法で住所を決める場合には、そちらの法律の方法が優先されます。
原文
24
仮住所とは
- 第24条
- 例えば仕事や学業などの事情で仮の住所を決めた時は、仕事上や学業の手続き上の住所はその仮住所でも通用することとします。
原文
25
第5節 行方不明の人の財産をどうするか、そして失踪の宣告
第五節 不在者の財産の管理及び失踪の宣告
行方不明者の財産の管理
- 第25条
-
本来の住所では連絡がとれない人の財産について、あらかじめ“財産を管理してくれる人”もわからず、“利害関係者”や検察官が処分に困った場合は家庭裁判所に適切な処分を決めてもらうことになります。
あらかじめ“財産を管理してくれる人”が決まっていても、何かの事情で財産を管理できなくなった場合も、“利害関係者”や検察官は家庭裁判所に適切な処分を決めてもらうことになります。 - 2
-
家庭裁判所による財産の適切な処分が決まった後でも、本人と連絡がついて自分で“財産を管理してくれる人”を任せることができるのであれば、処分の決定は取り消しできます。
この取り消しを家庭裁判所に要請できるのは、本人に任された“財産を管理してくれる人”と、“利害関係者”や検察官に限られます。
“本来の住所では連絡がとれない人”のことを《不在者》といいます。
“財産を管理してくれる人”のことをこの節では《管理人》といいます。
この法律でいう“利害関係者《利害関係人》”とは、配偶者や親子、あるいは遺産相続を受ける立場にある人らのこととされているようです。
また債権者や債務者は、《財産管理人》の請求する立場ではないようです。
原文
26
財産管理人を別の人に
- 第26条
- あらかじめ本人が“財産の管理をする人”を決めていたとしても、決めた本人の生死まで不明になった場合、“利害関係者”や検察官は家庭裁判所に請求の手続きをしたら、別の人を“財産の管理をする人”を任せることも認められます。
原文
27
管理人がやらなければならない事
- 第27条
-
家庭裁判所に命じられた財産の管理人の最初の任務は「管理が必要な財産の目録を作る」ことです。
なお、目録制作にかかる費用は行方不明者本人の財産から支払われることになります。 - 2
-
あらかじめ財産の管理人を決まっていても、財産の所有者の生死が不明になってしまうと、家庭裁判所から財産の目録を制作するよう命じられることがあります。
そのためには、《利害関係者》や検事から家庭裁判所への請求が必要です。 - 3
- 財産の目録が出来上がった後、行方不明者の財産を守るために必要と判断されたら、家庭裁判所から管理人に財産の適切な処分を命じられることがあります。
原文
28
管理人の権限
- 第28条
-
第103条で規定する管理している、財産の《保存》や《利用・改善》以上のことを管理人がすることになった場合、家庭裁判所に許可を得る必要があります。
任せた“行方不明者”の生死が不明になると、管理人に任された範囲を超えることするには、家庭裁判所に許可を得ることが必要です。
原文
29
管理人への担保と報酬
- 第29条
- 管理人の不正防止や、不正をされた場合の補填を想定して、管理人に対して家庭裁判所から適当な担保を課されることがあります。
- 2
- 適正に任務に全うしたら、行方不明者からの謝礼の意としてこの財産から管理人に適当な額の報酬を与えられることが家庭裁判所から認められます。
原文
30
失踪宣告
- 第30条
- “利害関係者”は、行方不明者の生死が七年間不明な場合、家庭裁判所に行方不明者の失踪を宣告をするよう要請できます。
- 2
-
次の場合も“利害関係者”は家庭裁判所に行方不明者の失踪を宣告をするよう要請できます。
- 戦地にいる人が戦争が終わった一年後にも行方が不明な場合
- 沈没する船舶に乗船していた人が沈没船の救難活動が終了した一年後にも行方が不明な場合
- その他のケースで命を失う危難にあった人がその危難が去った一年後にも行方が不明な場合
原文
31
失踪宣告をされた人は
- 第31条
-
七年が過ぎても行方不明なため失踪宣告を受けたら、その人は死亡したものとして扱われます。
危難から一年が過ぎたため失踪宣告を受けたら、その人も死亡したものとして扱われます。。
原文
32
失踪宣告の取消し
- 第32条
-
失踪宣告を受けた人が生きていた時、あるいは少なくとも失踪宣告の原因となった時点では生きていたことが証明された時は、本人または“利害関係者”からの請求により、家庭裁判所は失踪の宣告を取り消すことになります。
その場合でも、失踪宣告を受けてから取り消されるまでの間に「失踪宣告が取り消されることはないという前提でなされた取引や約束事」まで取り消しになるわけではありません。 - 2難文
-
失踪が取り消された場合、失踪宣告を受けたことにより引き継がれた財産は、もとの持ち主に戻ることになります。
財産を引き継いだ人は、“手元に残った財産”と“使った財産の内、自分の生活費に当てたお金”とを返還する義務があります。
原文
33
第6節 二人は同じ頃に亡くなられただろう…ということになる場合
第六節 同時死亡の推定
- 第32条の2
- 複数の人が亡くなられた場合、どなたが先に亡くなられたのか順番を判別できない時は、「その人達はみなさん同時に亡くなられただろう」という扱いになります。
原文
34
第1編 第3章 法律で人と同じように扱われる団体
第1編 第1章 この法律を通して言えること
5 件のコメント:
コメント失礼します。20条の一項のことなのですが、本気ですという解答が得られなかった場合は、取り消されて、なかったことになるのではなく、追認(みとめる)ことになるのではないでしょうか?まだ、初学で、間違えていたら申し訳ありません。
原文は「その者がその期間内に確答を発しないときは、その行為を追認したものとみなす。」ですから、おっしゃる通り、追認することになりますね。
さっそく修正をいたします!ありがとうございました。
お気づきの点がありましたら、どんどんご連絡ください!!
民法第二章第7条、第8条について
第7条からは未成年者、第8条からは成年者と解釈したのですが
後見開始の審判を受けた人は、成年者ですか?未成年者ですか?
コメントありがとうございます。
恐縮ながら作者は弁護士でも司法書士でもありませんので、
あくまでも個人の意見として回答しますね。
ご質問の
『後見開始の審判を受けた人は、成年者ですか?未成年者ですか?』
ということですが…、
第7条の対象者は
「精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者」
なので、成年・未成年に関わらず、と思われます。
第8条の対象者は
「後見開始の審判を受けた者」ですが、
「成年被後見人とし…」と続きますので
こちらは明らかに成年のことですね。
民法で「未成年後見人」や「成年後見人」の詳しいことは、
ずーっと後ろ(第四編第五章)に規定されていますので、
先にそちらを一読されてから
この条文を読み直したほうがわかりやすいと思われます。
ご質問の答えになっているのか不安ですが、
ひとまず以上ということで。
コメントします。12条の文、保佐人が見守りが必要な人と明記されていますが、13条では、念押しが必要な人、16条のおさらいでは 補佐人が念押しが必要な人になっております。書き間違いかと。
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