第4編 親戚関係にある人たち
第四編 親族
第3章 親子の縁も
第三章 親子

第4編 第4章 子の面倒を見る義務と権利
第4編 第2章 夫婦になると
第1節 夫婦が産んだ子
第一節 実子
産まれた子は誰の子
- 第772条
- 結婚して妻が妊娠し、その後無事に産まれたら、「夫はその子の父だろう」となります。
- 2
-
結婚した日から200日が過ぎた日に産まれた子は、まあ結婚してからできた子だろう、ということになります。
同じように、離婚をした日から、あるいは結婚が取り消しになった日から300日以内に産まれた子も、まあ結婚している間にできた子だろう、となります。
原文
825
父が誰かを決められない場合
- 第773条
- 再婚が許されない期間の規定に反して再婚した女性が出産したため、結婚期間の日数では誰が父親なのかを決められない場合、誰が父親なのかは裁判で決めてください。
原文
826
夫が納得できなければ
- 第774条
- 結婚によって誰の子か特定できる期間に産まれた子であっても、夫が納得できなければ「その子は自分の子ではないはずだ」と訴え出ることができます。
“結婚している期間中に夫婦の間で子供が産まれること”を《嫡出》といいます。
原文
827
自分の子ではないと認めてもらうには
- 第775条
-
産まれた子に納得できない夫が、自分の子ではないことを認めてもらうには、その子か、その子を育てている母親を相手に「その子は自分の子ではない」という訴えを起こしてください。
その子を育てている母親がいない場合は、家庭裁判所に依頼して、母親の代理を務める人を決めてもらう必要があります。
“母親の代理を務める人”のことを《特別代理人》といいます。
原文
828
自分の子と認めたら
- 第776条
- ひとたび「自分と妻の間で産まれた子」だと認めたら、その後はそれを一切否認できなくなります。
原文
829
自分の子ではないと訴え出ることができる期間
- 第777条
- 「自分の子ではない」と訴え出ることができるのは、子が産まれたと知った時から1年以内に限られます。
原文
830
- 第778条
-
夫が成年被後見人であると裁判所でジャッジされている場合に限り、自分の子ではないと訴え出ることができる期間のカウントダウンは進められません。
ただし、成年被後見人の認定が取り消されたら、その時以降で子が産まれたと知った時からカウントダウンが始まります。
原文
831
自分の子だと届け出て
- 第779条
- 産まれた子の父親と母親とが結婚をしていなくても、親であることを届け出ることにより戸籍に親として記載されます。
結婚していない親であっても“親であること届け出て親として戸籍に記載されること”を《認知》といいます。
原文
832
認知には代理人の了解は必要ない
- 第780条
- 親の一方が未成年であったり、成年被後見人であったとしても、認知をするかしないかについては、自分の法定代理人にわざわざ了解を得る必要はありません。
原文
833
認知のやり方
- 第781条
- 認知の届出は戸籍法の規定に従ってください。
- 2
- 遺言で認知をしても有効です。
原文
834
成人した子の認知
- 第782条
- 子が成人になっていたら、親からの認知とともに、その子の承諾がなければ認知は成立しません。
原文
835
産まれていない子、亡くなった子の場合
- 第783条
- まだ産まれていないお腹の中にいる赤ちゃんに対して、自分の子だと確信している父親が認知をするには母親に「この子の父親だ」と認めてもらう必要があります。
- 2
-
認知されぬまま亡くなっていた場合、その人に子や孫(実の父や母から見たら孫や曾孫)がいれば、実の父や母が認知をすることが認められます。
この場合も、親から見た孫や曾孫が成人していたら、彼らの承諾を得る必要があります。
原文
836
認知によって
- 第784条
-
認知をされたら、産まれた時までさかのぼって親としての責任を負い、子としての権利を受けられることになります。
とはいえ、それまでに親子以外の人が手に入れた権利を認知によって失われせることはできません。
原文
837
認知をしたら取り消しはできない
- 第785条
- 父となる人や母となる人は、ひとたび認知をしたら二度と取り消すことはできません。
原文
838
認知を受け入れないことも
- 第786条
-
親の側で認知をしたとしても、子は必ずしもそれを受け入れる必要はありません。
また認知をされたことによって、自分の権利やその子との関係を失うことになる人も、認知を受け入れる必要はありません。
原文
839
どうしても認知をしてくれない場合
- 第787条
-
実の父や母がどうしても認知をしてくれない場合、子やそのまた子たち、または法律で定められている代理人の任についた人は、認知をしてくれるように裁判所に対して訴え出ることができます。
ただし、実の父または母がお亡くなりになった日から3年が経過した場合は、もう認知を訴え出ることはできなくなります。
原文
840
認知をしたら子の世話は
- 第788条
- 父が認知をした時には、離婚した際に子供の世話をどうするのかという規定が同じように適用されることになるので、父親と母親との間で子供の世話についてよく話し合って決める必要があります。
原文
841
自分たちの子
- 第789条
- 父として認知をした上で、その子の母と結婚をしたら、順序は逆になりますが、その子は自分たち夫婦の間で産まれた子として認められます。
- 2
- 結婚している期間中に、親として認知をしたら、その子は自分たち夫婦の間で産まれた子として認められます。
- 3
- 前二項の規定は、たとえその子がすでにお亡くなりになったとしても、有効な規定です。
原文
842
子が名乗る苗字
- 第790条
-
結婚している父と母から産まれた子は、親の苗字を名乗ってください。
しかし、親が離婚してしまったら、親が離婚後に名乗るどちらかの苗字を使ってください。 - 2
- 結婚していない親から生まれた子は、母親の苗字を名乗ってください。
原文
843
子が苗字を変えるには
- 第791条
- 事情があって、父と母の苗字が異なる場合、自分の苗字とは違う親の苗字を名乗りたい時は、家庭裁判所から許可をもらい、戸籍法の規定にしたがって届出をすれば、希望する方の親の苗字を名乗ることができます。
- 2
- 父と母が結婚をしているにもかかわらず、事情があって、片親だけが苗字を変更した場合、家庭裁判所の許可がなくても、戸籍法の規定にしたがって届出をすれば、希望する方の親の苗字に変更することができます。
- 3
- その子が15歳未満の場合は、彼の代わりに法で定める代理人が前二項の規定にある届出をすることにより、苗字を変更することができます。
- 4
-
前三項の規定にしたがって苗字を変えた子が未成年の場合、20歳になってから1年間は元の苗字に戻すことができます。
その場合にも戸籍法の規定にしたがって届出をすることが必要です。
原文
844
第2節 養子を迎える
第二節 養子
第一款 養子の縁を結ぶには
第一款 縁組の要件
養い親になれる年齢
- 第792条
- 養子を迎えることができるのは、20歳なってからです。
原文
845
(年上の人を養子にはできません)
- 第793条
- 実の親や祖父・祖母に限らず、自分よりも年上の人を養子として迎えることはできません。
原文
846
(後見人が被後見人を養子に迎えるには)
- 第794条
-
成年、未成年を問わず、後見人として被後見人の面倒をみている人が、その被後見人を養子に迎えるには、家庭裁判所の許可が必要です。
この許可は、後見人の役目を終えた後や、役目を終えるために清算をしている間も同様に、家庭裁判所の許可が必要です。
原文
847
(未成年の養子は夫婦で迎えて)
- 第795条
-
結婚した相手の連れ子を養子とする場合は別として、結婚している人が未成年の養子を迎える場合は夫婦そろって養い親になる必要があります。
とはいえ、結婚相手が養子を迎えることに対して自分の意志を伝えられない状態の場合には、夫婦そろって養い親になることを強制しません。
原文
848
(成人を養子に迎える場合でも結婚相手には)
- 第796条
-
夫婦そろって養い親となる場合は別として、成人を養子に迎える場合でも、養い親になるためには自分の結婚相手にも了解を得る必要があります。
とはいえ、結婚相手が養子を迎えることに対して自分の意志を伝えられない状態の場合には、相手の了解を得ることを強制しません。
原文
849
(15歳未満の子を養子に迎えるには)
- 第797条
- 15歳未満の人が養子となる場合は、本人の法定代理人の人が了解することが必要です。
- 2
-
子の世話をしている親とは別の人が法定代理人になっている場合は、その親の承認も必要です。
たとえ親の役割を果たす義務も権利も止められている親であっても、その親の承認も必要です。
“親としての役割を果たす義務や権利”のことを《親権》といいます。
原文
850
(未成年を養子に迎えるとき)
- 第798条
-
未成年を養子に迎えるときは、家庭裁判所の許可を得る必要があります。
とはいえ、自分の孫やひ孫を養子に迎える場合や、結婚相手の子や孫らを養子に迎える場合なら、わざわざ家庭裁判所の許可を得るまでもありません。
原文
851
(結婚の規定と同じように)
- 第799条
-
成年被後見人の方の結婚する場合と同様に、成年被後見人の方が養子になる場合、その成年後見人の方が反対したとしても本人が希望すれば、養子として迎えてもらえることが認められます。
結婚の届け出と同様に、養子縁組を成立させるには戸籍法の規定に従って届出をすることが必要です。
また、その届出には養子に迎えられる人と養い親になる人の署名と、成人で、養子縁組を証明してくれる人に署名してもらうことが必要です。
原文
852
(外国で養子縁組をする時は)
原文
854
第2款 養子の縁が結ばれない時
第二款 縁組の無効及び取消し
(無効な縁組)
- 第802条
- 次のような場合には縁組を無効とします。
- 一
- 人を間違えてしまったり、それと同じような原因のために、する気のない人が養子縁組をした場合、
- 二
-
本人たちが養子縁組をしたつもりでも、認められるために必要な養子縁組の届出をしない場合。
一応届出はしたものの、養子縁組をした当人たちと証人二人の署名に関する規定(第739条第2項)に落ち度がある場合であれば、たいした問題とはいえないので養子縁組自体は成立したものとします。
原文
855
(縁組を取り消すことができる場合)
原文
856
(20歳に満たない人が養い親になったら)
- 第804条
-
20歳に満たない人が養い親になってしまった場合、次の人はこの養子縁組を取り消しにすることができます。
- その養い親
- 彼らの法定代理人は
しかし、次の場合は養子縁組の取り消しができなくなります。- その養い親が20歳になってから6ヶ月を経過した場合
- その養い親が20歳になる前でも、養子縁組を取り消しをせずにあくまでも養い親になることを認めた場合
原文
857
(年上の人を養子に迎えてしまったら)
- 第805条
-
自分の親や祖父・祖母、あるいは、自分よりも年上の人を養子として迎えてしまったら、次の人は家庭裁判所に取り消しを要求することができます。
- この縁組に関わった当人たち
- 彼らの親族の人たち
原文
858
(許可無く後見人がその被後見人を養子に迎えてしまったら)
- 第806条
-
家庭裁判所の許可無く後見人がその被後見人を養子に迎えてしまったら、家庭裁判所に取り消しを要求することができます。
- 養子になった当人
- 彼の実の親族の人たち
しかし、次の場合は取り消しの要求ができなくなります。- その養子の財産や借金を清算した後で、養子に迎えられたことを納得した場合
- その養子の財産や借金を清算してから6ヶ月以上経過した場合
- 2
-
契約事がいつでも取り消しができる被後見人の立場であれば、改めて無効になってしまう可能性があります。
そうならないためには、成人した後で養子になったことを納得した場合か、契約事をする能力が回復した後で養子になったことを納得した場合である必要があります。 - 3
- 養子の財産や借金の清算をした後で、被後見人の立場の養子の縁組を取り消すための要求を家庭裁判所にできなくなるのは、成人したり能力が回復して被後見人の立場でなくなった時から6ヶ月を経過した時点からです。
原文
859
(結婚相手が養子縁組を認めていなかった場合)
- 第806条の2
-
結婚相手が同意をしていないのに養子縁組をすすめられてしまった場合、同意する気のない養子縁組を取り消しを家庭裁判所に要求することができます。
しかし、いくら同意をしなかったとしても次の場合は、この先二度と取り消しを要求することはできなくなります。- 結婚相手が養子縁組を認めた場合
- 結婚相手に養子縁組をしたことを知られてから6ヶ月たっても取り消しの要求をされない場合
- 2
-
騙されたりや脅されたりして無理やり結婚相手に養子縁組を認めさせた場合、本来する気のない養子縁組の取り消しを家庭裁判所に要求することができます。
しかし、いくら騙されたり脅されたとしても次の場合は、この先二度と取り消しを要求することはできなくなります。- 騙された人が養子縁組を認めた場合
- 騙されたことに気付いた時や脅しから逃れた時から6ヶ月たっても取り消しを要求しない場合
原文
860
(法定代理人の了解がないのに)
- 第806条の3
-
法定代理人が了解していないのに15歳未満の子を養子に迎えているのに気づいたら、それに同意ができなければ養子縁組の取り消しを家庭裁判所に要求できます。
しかし、次の場合はこの先二度と取り消しを要求することはできなくなります。- いったん同意をした場合
- 15歳未満だった養子が15歳6ヶ月に達した場合
- 15歳になった本人が養子に迎えられたことを改めて認めた場合
- 2
-
騙されたりや脅されたりして無理やり法定代理人に了解をさせた場合には、家庭裁判所に「養子縁組を取り消しにしてほしい」と要求することができます。
しかし、いくら騙されたり脅されたりしたとしても、次の場合にはこの先二度と取り消しを要求することはできなくなります。- 法定代理人が「了解してしまったのだから養子縁組を取り消さない」とした場合
- 騙されたことに気付いた時から6ヶ月たっても取り消しを要求しない場合
- 脅しから逃れた時から6ヶ月たっても取り消しを要求しない場合
原文
861
(家庭裁判所の許可無く未成年を養子に迎えると)
- 第807条
-
家庭裁判所に許可を得ずに未成年の人を養子に迎えてしまった場合、次に該当する人は養子縁組の取り消しを家庭裁判所に要求することができます。
- 養子縁組をした当人
- 養子に出した実の親族
- 養子当人の代わりに縁組を承諾した人
しかし、次の場合は、この先二度と取り消しを要求することはできなくなります。- 養子に行った本人が20歳と6ヶ月を過ぎた場合
- 20歳を過ぎた養子の本人が、養子となったことを認めた場合
原文
862
(養子縁組を取り消した場合の細かいことは)
- 第808条
-
詐欺や脅迫をされて養子縁組をした場合は家庭裁判所に訴えでれば取り消しにできます。
しかし、それまでになされた契約や約束事まで取り消しにできるわけではありません。
なお、詐欺や脅迫にあって結婚させられた場合の規定(第747条)や結婚を取り消した場合の規定(第748条)は養子縁組の場合にも同じように適用しますが、詐欺や脅迫での結婚取消が可能な期間を「3ヶ月」と定められているのに対して、養子縁組では取消可能な期間を「6ヶ月以内」とします。 - 2
-
養子縁組を取り消した場合も、養い親の先祖やお墓の扱いに関する規定(第769条)を同じように適用します。
養子縁組を取り消した場合も、親子の縁を切ったために苗字の扱いに関する規定(第816条)を同じように適用します。
原文
863
第3款 養子のご縁を結んだら
第三款 縁組の効力
(実の子と同じ身分に)
- 第809条
- 養子に迎えられたその日から、養い親の実の子と同じ身分が与えられます。
原文
864
(養い親の苗字に)
- 第810条
-
養子に迎えられたら、養い親の苗字を名乗ることとなります。
もちろん、結婚したら相手の苗字を名乗ってもかまいませんが、離婚するようなことになったら養い親の苗字に戻すこととなります。
原文
865
第4款 縁を切るには
第四款 離縁
(話し合って離縁する)
- 第811条
- 養子と養い親がよく話し合った上で養子の縁を切ることができます。
- 2
- 養子が15歳未満の時は、養子の法定代理人と養い親がよく話し合った上で養子の縁を切ることができます。
- 3
- 養子が15歳未満で養子の縁を切る場合、養親が離婚をしていたら、養い親のどちらか一方には養子の縁を切った後も親としての責任を負う人になってもらうように、話し合って決めてください。
- 4
- そもそも話し合いができない場合や、話し合いをしても離縁や親としての責任を誰が負うのか決めることができない場合は、養い親や別れた夫婦のどちらからの要求により、家庭裁判所に話し合いの代わりに審判をしてもらうことができます。
- 5
- 15歳未満の養子に法定代理人が就いていない場合、養子の親族や養子の財産などで関わることになる人から家庭裁判所に要求をして、養子が離縁した後に未成年の後見人になってくれる人を選び出してもらうことができます。
- 6
- 不幸にも養子がお亡くなりになってしまい養い親が離縁をしたい場合、あるいは養い親がお亡くなりになってしまい養子が離縁をしたい場合は、家庭裁判所に許可を得ることができれば、希望通り離縁することができます。
原文
866
(未成年の養子と養い親夫婦の離縁)
- 第811条の2
-
夫婦の養い親が、未成年の養子と離縁をするには、夫婦のどちらか一方だけではなく夫婦そろってその養子と離縁する必要があります。
とはいえ、夫婦の一方が何らかの理由により自分の意思を伝えられない人の場合は、離縁の意思を伝えられなくてもやむを得ないものとします。
原文
867
(結婚の規定を同じように適用します)
原文
868
(離縁の届出が受理されるには)
原文
869
(裁判による離縁)
- 第814条
- 次の場合であれば、養子からでも、養い親からでも、一方的に離縁の訴えを起こすことができます。
- 一
- 養い親に見捨てられた場合、養子から邪険にされた場合
- 二
- 養い親の行方がわからなくなって、あるいは養子の行方がわからなくなってから三年以上たった場合
- 三
- 第一号と第二号以外の理由で、養子縁組を続けることができないほどひどい目にあった場合
- 2
- 行方不明やひどい目にあっていた場合でも、あらゆる事情をよく考慮して離縁しない方が親子のために良いことだと結論をだしたら、裁判でも離婚を思いとどまる場合の規定(第770条第2項)と同じように裁判所にその訴えを退けられることがあります。
原文
870
(養子が15歳未満の場合に離縁の訴えを起こすのは)
- 第815条
-
訴えによる話し合いがまとまれば離縁できることになっています(第811条)。
15歳になるまでは離縁の訴えをは養子本人に対して起こすのではなくて、養子の代わりに協議をする立場の人を離縁の訴えの相手にする必要があります。
一方、15歳になるまでは養子は自分で離縁の訴えを起こすことができません。
養子の代わりに協議をする立場の人が離縁の訴えを養親に起こすことになります。
原文
871
(離縁した後に名乗る苗字)
- 第816条
-
離縁をしたら、養子だった人は縁組をする前の元々の苗字を名乗ることになります。
しかし、養子が結婚をしていて、結婚相手の苗字を名乗っている場合には、あえて元々の苗字にもどる必要はありません。 - 2
-
養い親の苗字を長い間名乗っていたら、元の苗字に戻った方が不都合ということもありえます。
いったん元の苗字に戻ったけれども、やはり名乗っていた苗字を名乗ることが認められるには、養子に迎えられてから七年以上経っていることが必要です。
それであれば、元の苗字に戻ってから3ヶ月以内であれば、戸籍法の規定にある手続きをすることにより改めて養い親の苗字を名乗ることが認められます。
原文
872
(離縁をした場合の相手の先祖のお墓のことは)
- 第817条
-
養子と養い親が離縁をした場合も、結婚相手の先祖のお墓のことに関する規定(第769条)を同じように適用するので、お墓や法事の引き継ぎについても話し合いをして取り決めてください。
話し合いで決まらない場合は家庭裁判所に決めてもらうことになります。
原文
873
第5款 子の将来のための養子制度
第五款 特別養子
(特別養子縁組を成立させるには)
原文
874
(特別養子縁組の養い親には夫婦で)
- 第817条の3
- 特別養子縁組の養い親になるには、結婚していてパートナーもいることが必要です。
- 2
-
パートナーが養い親になってくれなければ、一人だけでは特別養子縁組の養い親になることはできません。
もちろん、養子となる子の実の親がそのパートナーである場合については、改めて養い親になる必要はありませんので、一人が実の親でもう一人が養い親ということで問題ありません。
原文
875
(特別養子縁組の養い親になることができる年齢)
- 第817条の4
- 夫婦のどちらか一人でも25歳を超えていて、パートナーが20歳を超えていなければ、特別養子縁組の養い親になることはできません。
原文
876
(特別養子縁組の養子として認められる年齢)
- 第817条の5
-
家庭裁判所に《特別養子縁組》を認めてもらおうとする時点で、養子になろうとする子は6歳未満でなければなりません。
例外的に、その子が6歳未満の頃から養い親に見守られて育ち、8歳未満であれば、《特別養子縁組》の養子として認められます。
原文
877
(実の親の同意)
- 第817条の6
-
養子となる子の実の親が同意しなければ、特別養子縁組は成立しません。
しかし、次の場合はわざわざ親の同意を必要とはしません。- その子の親が特別養子縁組を同意するかしないかを伝えられない何らかの理由がある場合
- その子の親が虐待や育児放棄、あるいはその子にとってひどいことをしている場合
原文
878
(その子の健やかな成長と明るい将来のために)
- 第817条の7
-
特別養子縁組は、その子の健やかな成長と明るい将来のために、行われる制度です。
実の親がちゃんと子を育ててくれないと心配される場合や、実の親に子育てを任せられない特別な事情がある場合に、特別養子縁組の適用が認められます。
原文
879
(見守り育てる様子のチェック)
- 第817条の8
- 特別養子縁組で養い親になろうとする人は、養子となる子をどのように見守り育てているのかのチェックを受ける必要があり、その結果をみて正式に養子縁組の成立が認められます。
- 2
- 見守り育てる期間は家庭裁判所に特別養子縁組の申請をした時点(第817条の2)からカウントを始めますが、申請以前から子を見守り育てていた実績があれば、その時点よりも前からカウントしてもかまいません。
原文
880
(実の親とは縁が切れます)
- 第817条の9
-
特別養子縁組を結んだ時点で、養子となる子と、実の親やその親族との縁は一切なくなることになります。
とはいえ、実の親の一方が特別養子縁組の養い親のパートナーとなる場合(第817条の3第2項ただし書)は、縁組をした後もその親との縁を切ることはありません。
原文
881
(特別養子縁組の離縁)
- 第817条の10
-
その子の将来のために、養子本人や実の親、あるいは検察官からの要請があれば、特別養子縁組を中断して離縁することは可能です。
そのためには、次の両方に該当する必要があります。 - 一
- 養い親が虐待をしたり、子を見捨てたり、あるいは子の将来のためにならないことをしている
- 二
- 実の親が子の世話をすることができる
- 2
- 前項以外の条件以外で離縁をすることはできません。
原文
882
(特別養子縁組を離縁したら元の親族に)
- 第817条の11
-
特別養子縁組の縁を切ったその日から、養子に行っていた子は、養子に行く前と同じ元の親との親子関係を取り戻します。
特別養子縁組の縁を切ったその日から、養子に行っていた子は、養子に行く前と同じ元の兄弟や親類との兄弟関係や親類関係を取り戻します。
原文
883
第4編 第4章 子の面倒を見る義務と権利
第4編 第2章 夫婦になると
2 件のコメント:
これ、めちゃいいですね!
以前、行政書士になろうと法律関連を少し勉強し掛けたのですが、おっしゃる通り、分かり難かったり
どういう風にも解釈出来そうな文章ばかりで、わざと理解しにくくしているのではないかと思うくらいでした。
こんな表現の仕方だから、それをもとに裁判までしないといけない事になるのでは・・・と思いました。
これ以外の民法もいっぱい見てみたいです。
コメントをいただき、たいへんありがとうございます。
たいへんはげみになります。
つたないかみくだしですので、わかりにくいところがあったらぜひともご指摘くださいね!
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