第2編 物権:物に関して
第二編 物権
第7章 留置権:払うまで返さない権利
第七章 留置権

第2編 第8章 先取特権:優先的に支払ってもらえる権利
第2編 第6章 地役権:不便解消に隣の土地を利用する権利
金を払うまで、返さないとは
- 第295条
-
お客様が代金をお支払いいただくまでお客様からお預かりしている“物”をお返しする必要はありませんので、“留め置く”ことができます。
もちろん、支払いのタイミングが来るまで、お客の側も支払いを始める必要はありません。 - 2
- 言うまでもありませんが、盗んだ“物”や騙し取った“物”のように不法行為で手にしている“物”については、この権利は認められません。
ここでいう“お客様”とは法律でいうところの《債務者》にあたり、代金を支払う義務を負っている人のことを指します。
「預かったものと引き換えにお金を受け取る」というような色々なケースで当てはまるので、《債務者》は必ずしも“お客様”であるとは限りません。
原文
262
留め置きは小分けして返す必要はありません
- 第296条
- 支払いまで相手の“物”を“留め置き”している場合、少しずつ支払ってもらったとしても、その分だけ“物”を返す必要はなく、全額の支払いが終わるまで、預かっている“物”全部を“留め置く”ことが許されます。
原文
263
留め置きしている“物”から産み出された“もの”は
- 第297条
-
支払いまで相手の“物”を“留め置き”している間には、“物”を利用したり、“物”から新たな“もの”を産みだして自分の“もの”にすることができます。
支払いを待っている相手が、他にも支払いが滞っているような場合には、他の支払い待ちの人よりも優先的に“もの”を売り払って、待たされている支払いの一部に当てることができます。 - 2
- 売り払って得たお金は、まず支払いを待っている間に生じた利息分に当て、残った分は元本に当てるという手順をとります。
産みだした“もの”は売り払うことが許されますが、“留め置き”している“物”は売り払ってはいけません。
原文
264
留め置きしている“物”の管理の方法
- 第298条
- 預かったお客様の“物”は“留め置き”している間、お店にならべる商品と同じようにきちんと管理をしなければなりません。
- 2
-
“留め置き”している“物”をお客様の許しも得ないで勝手に使ったり、人に貸したり、お金を借りるための担保にしたりすることはできません、
ただし“物”を維持管理する上で使うことが必要な場合は、それもが許されます。 - 3
- もし“留め置き”している“物”を乱雑に扱ったり、勝手に使ってしまったり、又貸ししたり、担保にしたなどという場合には、お客様から「即刻返せ」と言われたらすぐにもお返ししなければいけません。
この場合の「商品と同じように…」というのは、某国のように「どーせ人に売っぱらうものだから少々品質が悪くてもいいや」というような悪徳な価値観による管理ではなく、普通に日本のどこのお店で見られるように「うちの自慢の商品だよ」といえるようなきちんとした管理のことを指すことと思われます。
原文
265
留め置き費用の請求について
- 第299条
- 留め置きしている間に、維持管理などに必要な経費が少額程度かかった場合は、その費用をお客様に支払っていただくことができます。
- 2
-
留め置きしている間に、留置している物の価値が高まってしまうほど高額な必要経費がかかった場合は、その費用全額か、あるいは返還する時に残っていると認められる価値の分の金額、そのどちらにするかをお客様に選んで支払いしていただくことができます。
ただし、お客様が裁判所に「すぐには払えない」と相談をしたら、その費用の支払いにはある程度の時間的な猶予も認められます。
原文
266
留め置きしていても時効のカウントは進み続けます
- 第300条
- 支払いまで、お客様の“物”を“留め置き”している間にも、本来の支払いについての時効のカウントは進み続けます。
原文
267
担保を差し出して“物”を返してもらう
- 第301条
- “物”を“留め置き”されるのを勘弁してもらいたくとも、代金を支払うのもやっぱり「無理だ」という場合には、代金に見合う程度の担保を差し出して、“物”を返してもらうように頼むことができます。
原文
268
物が手もとを離れたら
- 第302条
-
もし留め置きしている物が手もとから離れた場合には、留置権も失うこととなります。
もちろん第298条にある通り、お客様の許しを得て物を人に貸したり、担保にしている場合は自分の手もとになくても留置権がなくなるわけではありません。
原文
269
第2編 第8章 先取特権:優先的に支払ってもらえる権利
第2編 第6章 地役権:不便解消に隣の土地を利用する権利
0 件のコメント:
コメントを投稿